Amyloid Blog

AMI薬局代表 気まぐれ更新

薬局薬剤師は本当にAIや機械化に取って代わられるのか?答えはまだ否。

人工知能や機械化の話題になる際に真っ先に言われてきたのが

 

 

薬剤師=機械化】で一番最初に名前があがる職業だった程だ。

 

一般人ですらそのような認識で、僕自身、言われたこともある。

 

だが、薬局薬剤師として働いていると分かるが、恐らくそれは無理だ。

 

正確に言わせてもらうと、「【薬剤師全員=機械化】で淘汰。」はあり得ない。

 

昔の定義では【調剤行為】が薬剤師のメインであったが、2016年の改定以降において薬剤師の業務=患者に対して個別最適化した【対人業務】に移っているからだ。

 

昔から言われている【薬剤師=機械化】の元は【調剤行為が不要】であるという話であって、【薬剤師自体が不必要】というのは今の変化している時代においては話が変わってくる。

 

「じゃあ、調剤行為じゃなくて監査も機械で出来るじゃないか。ハイ論破。」

 

と来るかもしれないが、それも難しいだろう。

 

実際、僕は処方箋を持ってきた患者さんから処方箋を受け取ると、

①処方監査しない

②用法用量のチェックしない

③裏チェック(という薬局内で処方内容を入れた入力情報が正しいかのチェック)もしない

④いきなり調剤する

 

薬剤師がいたので。

 

僕 「何で、調剤をする前にまず処方箋原本を見て監査しないんですか?用法・用量みましたか?機械に飛んでるデータが正しいかもチェックしました?」

 

P薬剤師 「だって、用量が間違っていたら機械が警告してくれるじゃないですか。」

 

はい。皆さん。

 

上記の考え方をしている薬剤師は確かに機械に変えたほうがマシです。】

 

そもそも、【機械だから間違えない】はあり得ない。

 

人であろうと間違えるし、機械も間違える。

世の中に絶対などない。(例外というのはあるものの)

 

例えば、現象に名前がついていましたが忘れました(笑)

粉薬や一包化を行う機械も、確実に撒いたとしても機械に落下作業をさせた際にミスが生じて、違う袋に薬が混入する事があります。

 

これは本当です。

実体験をした事もありますし、、、、、、

昔、卸さんから頂いた記事か何かに現象の名前も書いてあったんですが・・・・

 

話を戻すと、何故、監査を機械にとって変えることができないのか?

 

何故なら、医療というのは少なからず、医師の【適用外使用】

によって発展してきている側面もあるからです。

 

例えば、パニック障害に処方される定番処方

四物湯+桂枝加芍薬】の組み合わせ

 

ミドリンP 1日2〜3回の均等点眼

トキソプラズマ原虫に対するアセチルスピラマイシン錠】

あがり症にインデラル

逆子にリトドリン

むずむず脚症候群リボトリール

脳梗塞後の痙攣発作予防にデパケンR

めまいにアシクロビル

 

などなど・・・・・・あげればキリがない。

 

海外ならストラテラアスペルガー症候群にも使われた事も。

 

適応ではないけど、医師が効果を期待して使ってる感じのものは多い。

(※これらの場合、分かっていても保険薬剤師は疑義照会という形で確認が必要なのも面倒くさい制度の一つではある・・・・・)

 

(※また、医師が「患者を治療するために敢えて出しているのだな。」と処方内容から推測したり、患者さんとの話の中で聞き出して裏付けをとることも薬剤師の仕事になってしまっていたり)

 

 

薬剤師をしていて面白いのもそこかもしれないが。

(※僕は患者さんと話す前に処方意図を考えて、自分の考察があっているのかを会話の中で確認するのも嫌いではなかった。)

 

これを薬剤師でなく機械化した際に、その監査を機械は見抜けた上でスルー出来るのか?と。

 

というよりも、、、、

 

何かあった際の責任問題的な視点から考えると、

【添付文書の緑内障表記で一括禁忌】時代のように

安パイなやり方をする日本のシステムの中で

 

そのリスクある監査業務の責任を私達で引き受けましょう‼️」という機械化企業はあるのだろうか?というのが本音

 

だから、そこは薬剤師の責任の上で今後もやっていくだろうと思う。

 

今後、調剤企業は0402通知より調剤料が引き下げられることは仕方ないことであり、機械化や事務員の補充により

薬剤師の少数精鋭化+手厚い助っ人制度】という形で回すようになっていくだろうなと予想する。

 

去年、とある●●●●の会長(今は元会長?だったか)が

薬剤師の年収1000万時代はそのうちくるよ。』と言っていた

 

少数精鋭化をするのであれば、確かに不可能ではないかもしれない。

 

需要と供給の観点から見ると、少ない希少価値的人材になればなるほど給与が上がるのは当然である。

 

結論から言うと、『薬剤師じゃないとできない業務が出来ない or  やりたくない人達が今後、厳しいかもしれないよ。』

ということに繋がってくると思われる。

 

この前、上司に

 

僕 

 

『そもそも、何故、薬局業界でここまで崩壊している地域があるのか?を僕から言わせてもらうと、、、、、、

流行るM &Aでの調剤未経験企業の買収

(※そこの人間を教育するシステムもないままに調剤薬剤師としてスタート)

 

外から中途で入ってくる薬剤師職もメーカーなどの調剤未経験者

人手不足だし、最後の受け皿でいいやと安易に流れてくる上に、これで教育制度がないなら崩壊して当然ですよ

 

上司 『確かに、天下りみたいなもの・・・・』

 

「処方箋の内容を見ても分からないで調剤してて面白いのかな?」とも思うけれども。

 

薬剤師資格他職種と違って、色々な方向に行ける分だけ、調剤未経験でも保険薬剤師として働くのであれば他の医療職がそれ一本でご飯を食べてきているように努力がいるんじゃないのかと・・・・・・思う。